歴史は暗記科目と言われていますが、一番大切な事は繋がりを考えることです。
一つ一つの事柄について考え、納得し、理解すると、自然と年号や事柄も覚えられます。
今回は、歴史の効率的な学習のしかたをお話しします。
歴史に強くなろうと思ったらまず教科書の通読から
語呂合わせで機械的に年号を暗記しても、実際にはほとんど役に立ちません。
歴史の勉強で大切なことは、細かい事にこだわって、歴史の流れを見る目を失わない事です。
暗記科目だと思われている世界史や日本史を、考える科目にすることがポイントです。
そのためには、暗記は抜きにして、軽い気持ちで、最初のページから今習っているところまでをサーッと読み通しましょう。
そして、重要なところにはアンダーラインを引きましょう。
それぞれの節単位に、歴史的なできごとを取り上げ、どうしてそうなったかを考えましょう。
どんな事件にも、かならずその原因や背景になっているものがあるはずです。
それらの因果関係を一つひとつ理屈で攻めていけば、「歴史というのは暗記科目ではなく考える科目」ということがわかります。
そのときわかったことを、節単位にノートにまとめていくと、全体と部分の関係がピタッと浮彫にされて、流れがひと目でつかめるようになります。
ここではノートをとることが目的ではないので、あまりまとめることに気を遣う必要はありません。
自分で一生懸命に考えながら読み進んでいきましょう。
読み進んでいくと「ここは絶対に暗記すべきところだ」「ここはことはない」というポイントが自然とわかってきます。
歴史の暗記がラクにできる”情景イメージ法”
記憶術のひとつに”イメージ法”というものがあります。
ある事柄を覚えようとするとき、その事柄に関連する”情景”を頭に描いて印象を強化する方法ですが、歴史の勉強にはこの方法がとくに役に立ちます。
教科書や参考書には人物像や事件のさし絵が描いてあります。
そのさし絵はイメージをつくる手助けをしてくれます。
自分の頭の中に、覚えたい人物や事柄の挿絵を自分で書いておくと覚えやすいでしょう。
人名、国名など、歴史的用語は正しく使わないとミスの原因になる
記述式答案を見ると、内容にとらわれるためか、普段の勉強法が間違っているためか、人名や国名を間違って書く人が多いようです。
しかし、歴史的用語が正しく使われているかどうかは、記述式でも減点の対象になることに変わりはありません。
むしろ、こうした細かなミスで、差が付くことが多いようです。
ふだんの勉強でも、こうしたことを頭に入れて、まぎらわしい人物をきちんと区別しているか、そうした人物に国名や何世をつけているか、漢字の間違えはないかを常にチェックすることが大切です。
細かなミスで得点を減らすと、とてももったいないのできちんとチェックしましょう。
歴史の年号は、どのくらい覚えておけばいいの?
歴史の勉強をする際に、まず年号を何でもかんでも覚えようとする人がいますが、それはあまりおススメできません。
基本的な年号さえしっかりおさえておけば、あとはその前後関係の理解によってたいてい間に合います。
タテの流れをつかんだうえで、その中のポイントになる年号だけを記憶していけば十分です。
その数は、日本史でも世界史でも、200程度です。
年号は、たくさん覚える事ではなく、基本的なものをしっかり覚えることが大切です。
200といえば英単語に比べればほんのわずかですので、それほど恐れることもありません。