読解問題を解くコツは、文章の骨格をいかに抜き出すかです。
それには、主語と述語をしっかりとらえる事が必要です。
そして、著者の言いたいことをできるだけ簡単に捉えるように努力してください。
できるだけシンプルに著者の言いたいことを捉える
例えば以下のような文章があったとします。
「AはBという観点から考えればCまではいかなくともDであることは否めないだろう」
まず、「否めない」という言葉の意味があやふやで引っかかる人もいるでしょう。
全く意味が推測できない人はすぐに辞書で調べましょう。
ただし、「否定」の意味がわかれば推測できます。
「否定」とは「そうではない」ということですから「否む」という動詞が「否定する」「そうではない」という意味だと推測できます。
つまり「否めない」は「否定できない」「違ってはいない」といった意味になります。
この文は一見するとなんだか複雑に見えますが、細かい所は良くわからなくてもいいのです。
要するに著者は何が言いたいのかといえば「AはDである」と言っているだけです。
文章を読むときは「要するに・・・だ」と、できるだけ噛み砕いて捉えることが大切です。
文章の複雑さに惑わされていたり、圧倒されていたりしてはいけません。
できるだけシンプルに著者の言いたいことを捉えます。
それには、文章の骨格部分(主語、述語)を見つけて、何が言いたいのかを簡単に考えていけば良いのです。
読解問題での個人的解釈は絶対にNG
また、読解問題の鉄則は、自分なりの解釈は絶対にしてはならないという事です。
言葉ですから、意味の解釈は人それぞれ違ってしまうかもしれません。
しかし読解問題では、個人的解釈を絶対にしてはいけません。
記述問題だったら単純に書いてある事だけを答えるだけでいいのです。
あなたがどう思ったのか、どう考えたのかは関係ありません。
そんな事は作文問題でない限り設問では聞いてきません。
極端なことを言えば、著者が「盗むことは良い事だ」と言っていたら、その読解問題においては「盗むことは良い事」なのです。
記述問題ではあなた自身の勝手な解釈や考えをいれてしまうと不正解になるのです。
選択問題はいかに惑わされないかが重要
内容一致の選択問題も同様です。
選択問題は、もっともらしいことを言って惑わせてくる選択肢にいかに惑わされないかが重要です。
本文に書いていない事はもっともらしいことを言っても答えではありません。
そして選択問題のコツは消去法が基本です。これは英語も同様です。
とにかく正解を探すのではなく、間違っているところを本文と照らし合わせて徹底的に分析しましょう。
選択肢の文章を読んで、あなた自身の観念を一切捨てて、著者が言っていない事、つまり間違っている部分に線を引いて×印を付けていきましょう。これが最大のコツです。
さらに、読解問題を解く上で大切な心得は「読解問題は感覚ではなく理屈で解くもの」ということです。
つまり、こうだからこういう答えが導ける、と、数学のように理由を追求する意識でないと何度問題練習をしても無駄です。
とにかく読解問題は理屈っぽく考えていくのがコツです。
国語が苦手な人は、まず漢字や言葉の意味を調べよう
最後に日々の読解問題での練習に置いて、とても重要なことをお伝えします。
それは、読解問題を解く前に、まず、文章中にある自分の知らない漢字や言葉の意味を調べるという事です。
国語が苦手な人や国語嫌いの人はおおよそ、常識的な漢字が読めない、読めても漢字の意味を知らない、常識的な言葉の知識を増やしていかなければ、いくら努力をしても報われないでしょう。
国語の問題集をたくさん解いているのに、成績が上がらないと悩んでいる人もいるかもしれませんが、そういう人はよく考えてください。
言葉の知識を増やす努力を本当にしてきたでしょうか。
少なくとも読解問題を解くときは、まず文章を読んで、知らない漢字、知らない言葉を蛍光ペンで塗りつぶし、その言葉を辞書で調べ、余白に漢字(ことば)と意味をメモしてから解くべきです。
こういう面倒な作業を積み重ねることで、ちりも積もれば山となり、読解力を着実にアップさることができるでしょう。