人間の脳は、右脳と左脳の二つに分かれていて、それぞれ違った働きをしています。
理屈的なものを考えてるときには、言語系の左脳の活動が活発になり、芸術的な絵を見たり音楽を聞いたりしているときには、イメージ系の右脳の活動が活発になります。
将棋=「理屈的にものを考える左脳」を使う?
以前、テレビでこんな番組が放送されていました。
将棋の羽生善治名人が、難解な詰将棋を考えている時の脳の様子を探る、という番組で、脳に電極をつなぎ、左右の脳の働きを調べていました。
詰将棋なのだから「理屈的にものを考える」左脳が働くだろうと思う方が多いでしょう。
しかし逆でした。
名人の左脳は青色のまま変化せず、右脳だけが赤く映し出され、活発に働いていることを示していました。
名人は、将棋を右脳のイメージで考えていたのです。
幼い子には、まずは右脳でとらえさせる
幼い子供がいるママは、信号機の働きを教える時に、まず、色で教え、その次に役割を教えると理解させやすくなります。
まず、右脳で「赤・黄・青」のイメージをとらえさせ、その次に左脳で「止まれ・待て・進め」と理屈で考えさせます。
「今は赤い信号でしょ。あれは渡ってはいけない、という合図なの。」
と教えると、子供の脳に定着しやすくなります。
前出したように、左脳は言語系で右脳はイメージをつかさどっています。
受験勉強で使うのは、主に左脳です。
言語に関係している事には左脳を使います。
受験対策では、左脳の働きが大前提となります。
ふつうに学習していれば、自然と左脳が優先的に使われます。
テキストや教科書、参考書など、すべて文字で書かれているので、左脳主体となります。
しかし、右脳の使い方によっては記憶力のアップが狙えます。
右脳の鍛え方
右脳をトレーニングする方法は、単純です。
右脳は想像力やイメージと関係がある場所ですから、普段から、色々なイメージする訓練をしましょう。そうすると、物事を明瞭にイメージできるようになります。
文学書や小説を読むと、文字情報からイメージしなければならないので、右脳を鍛えるトレーニングになります。
推理小説や世界的な大文学でもそうです。
映画やテレビのように、映像や音声を一方的に提供してくれないので、自力でイメージや想像をする必要があります。
このときに右脳が強烈に刺激されて、右脳開発のトレーニングになります。
右脳を鍛えることで、勉強の効率がさらにアップします。
右脳のトレーニング方法として、もう一つ有効なものがあります。
たとえば冷蔵庫のなかを数秒間見て覚え、買いもののとき、それを思い出してみる方法があります。
このときは、もちろん右脳が使われますが、前頭前野のワーキングメモリも使われます。
右脳といっても、まずはワーキングメモリという関門を通るからです。
ワーキングメモリは、パソコンでいうところの「RAM」に相当します。
ですから、ここの容量が大きい人、性能がいい人は記憶力も抜群ですので、右脳勉強法が得意な人といます。
右脳を鍛えるトレーニング法もたくさんあり、色々な本も出ていますので、ぜひお試しになってみてはいかがでしょうか。